
美容施術者のための、身体と手の感覚の読み物

美容施術者・個人サロンオーナーの方へ
なぜ私は、片側だけ施術して、いったん手を止めるのか。
いまの美容技術を大切にしながら、身体を見る視点を少し広げてみませんか。
立体的な解剖イメージと、ごく弱い接触。手の下の感覚や、施術を受けた方の印象を、私独自の考え方からお話しします。
「右と左を、両手で触り比べてみてください」
初めて私の施術を受ける方に、ときどきこうお願いすることがあります。
たとえばフェイスライン。
片側だけ先に施術し、そこでいったん手を止める。
そして、ご自身の手で左右を確かめていただくのです。
違いを感じて驚かれる方もいれば、その場ではよく分からない方もいます。
それでも私は、この時間を大切にしています。
なぜなら、施術について長々と説明するよりも、まず自分の身体に何を感じるかが、興味の入口になると考えているからです。
初めての方に、読んでほしい5つの話。
手の使い方から、身体の見方へ。この順に読むと、私の着眼点が少しずつつながります。
- 01
この手で、あと何年。
まずは、施術者自身の手の負担から。強さだけではない手の使い方を考える入口です。
続きを読む → - 02
ベッドから立ち上がった、その先へ。
触ったときの感覚と、立つ・歩く姿の印象。その違いに目を向けた話です。
続きを読む → - 03
バストに触れていないのに?
触れる場所と、頭の中で思い描く組織。私が施術中に考えていることを紹介します。
続きを読む → - 04
ほうれい線に、なぜ「上の前歯」?
気になる場所だけを見ていたら、思いつかなかったこと。顔のつながりを考える着眼点です。
続きを読む → - 05
揃ったのに、起き上がると戻る。
うまくいったと思ったあとに、何を確かめるか。施術者と受け手の見方を考えます。
続きを読む →
私が触れている場所と、意識している場所は、同じとは限りません。
フェイスラインが気になったら、顔の筋肉を揉む。
ヒップラインが気になったら、お尻を揉む。
もちろん、そうした施術にも、それぞれの考え方があります。
けれども、私は少し違ったところに目を向けることがあります。
身体を支えている靱帯や腱、筋膜などの構造を、頭の中で立体的に思い描く。
触れている場所とは別のところに意識を向けることもある。
そして、指先や手のひらに返ってくる、ごくわずかな手応えを確かめていく。
私が長年の臨床で大切にしてきた、独自の身体の捉え方です。
強く押さない。でも、ただ手を置くだけでもありません。
私の施術は、力任せに揉み込む方法ではありません。
手のひらをローリングするように使うこともあれば、施術部位によっては肘を使うこともあります。
大切にしているのは、手の動きの大きさではなく、触れながら何を感じ、次にどう判断するか。
ときには、解剖図で確かめた組織の名前を、小さな声で囁くこともあります。
そこには、私独自のエネルギーについての考え方も関わっています。
少し不思議に聞こえるかもしれません。
だからこそ、言葉だけで納得していただこうとは思っていません。
あなたが今持っている美容技術に、もう一つの視点を。
私はエステティシャンではありません。
鍼灸・マッサージの国家資格を持ち、長年、施術の現場で身体に触れてきました。
美容施術者の皆さんが積み重ねてきた技術を否定したり、別の手順に置き換えたりしたいのではありません。
私が伝えたいのは、今ある技術を使いながら、身体の感じ取り方を広げていくという可能性です。
その入口を、このサイトで少しずつ紹介していきます。
まずは、こんな話から。
なぜ片側だけ先に施術し、左右を確かめてもらうのか。
バストに直接触れずに施術するという、私の考え方。
お尻だけを見るのではなく、骨盤の支持構造へ目を向けた理由。
いつもの美容施術とは、少し違う発想が見つかるかもしれません。
※紹介している内容は、施術者本人の経験、触診感覚、独自の技術思想です。特定の美容効果や作用機序、他者による再現性が実証されたことを示すものではありません。
