【治療家必見】坐骨神経痛はストレッチで悪化する?現場で事故を防ぐ「神経走行」の真実と、見落としがちな3つの震源地

「YouTubeで見たストレッチを毎日やっているのに、痛みがひどくなる」
「お尻をテニスボールでグリグリしても、その場しのぎにしかならない」
もしあなたの患者さんがそんな悩みを抱えているなら、少し「頑張る方向」を変える必要があるかもしれません。
こんにちは。 東京メトロ東西線 西葛西駅南口より徒歩2分のカミヤ治療院・スクール代表の神谷です。
坐骨神経痛=お尻の筋肉(梨状筋)が原因、と思われがちですが、実は長引く痛みの「真犯人」はお尻にはいないことがほとんどです。
今日は、プロの視点から「なぜ痛みはぶり返すのか?」その意外な原因と、解決への糸口をお話しします。
衝撃の事実:神経は「伸ばす」と壊れます
まず、誤解を解かせてください。 「痛いからストレッチで伸ばす」というのは、炎症期の坐骨神経痛においては非常に危険な行為です。
想像してみてください。 傷んで炎症を起こしている「輪ゴム」を、無理やりギュッと引っ張ったらどうなるでしょうか? 余計に傷口が広がってしまいますよね。
坐骨神経も同じです。 炎症が起きている神経を無理にストレッチすると、神経の血管が圧迫され、「酸欠状態」になって痛みが悪化してしまうのです(医学的には二重圧迫症候群(ダブルクラッシュ症候群)と呼ばれます)。
大切なのは「伸ばす」ことではなく、神経がスムーズに動くように「通り道を開放してあげる」ことなんですよ。
患部を触らずに整える?プロが見る「3つの盲点」

では、どこが神経の通り道を邪魔しているのでしょうか? カミヤ治療院では、お尻ではなく、以下の**「離れた3つの場所」**をチェックします。
1. 「顎(あご)」のズレがお尻を引っ張る
「えっ、顎とお尻?」と驚かれますよね。 実は、脳から背骨を通る「硬膜(こうまく)」という膜は、頭蓋骨からお尻の骨(仙骨)まで、一本のチューブで繋がっています。
- 顎の緊張が引き起こす影響:
- 食いしばりや歯ぎしりで顎がガチガチに緊張
- チューブ(硬膜)が上からギュッと引っ張られる
- 一番下にあるお尻(仙骨)が常に引っ張り上げられる
- 坐骨神経痛が引き起こされる
お尻をいくら揉んでも治らないのは、脳(頭)から引っ張られているからです。
2. 「内臓」の重みが腰を圧迫する
お腹の奥にある筋肉(大腰筋)は、腎臓や腸と筋膜でベッタリとくっついています。
- 内臓疲労が影響しやすい方:
- 便秘がちの方
- お酒をよく飲む方
- ストレスで胃腸が弱い方
内臓が疲れて重くなると、重力で下に垂れ下がります。すると、くっついている腰の筋肉も一緒に前側へ引っ張られ、腰や神経を圧迫し続けてしまうのです。 これは、いくら背中側からマッサージをしても届かない「内側からの圧迫」なんですよ。
3. 「足首」の崩れが土台を壊す
建物の基礎が傾くと、柱がきしむのと同じです。
足首が内側に倒れ込んでいる(扁平足気味の)方は、歩くたびにスネや太ももが内側にねじれます。
- 足首の崩れが引き起こす連鎖:
- 足首が内側に倒れ込む(距骨の回内)
- 歩くたびにスネや太ももが内側にねじれる
- ねじれの最終地点がお尻に到達
- お尻の筋肉が無理やり引き伸ばされる
- 坐骨神経痛として症状が現れる
足元が崩れているせいで、お尻の筋肉が無理やり引き伸ばされ、悲鳴を上げている状態。これが坐骨神経痛の正体であることも非常に多いんです。
【臨床報告】お尻のマッサージで悪化した40代女性の改善事例
先日来院された40代の女性のケースをご紹介します。 事務職で、趣味のダンスを楽しまれている方でした。
来院時の状態
「右のお尻から太ももにかけて痛みがあり、大好きなダンスができない」と訴えられていました。
ご自身で色々と調べられ、お尻の筋肉をほぐせば良いと思い、近所のマッサージ店に週2回通われていたそうです。
しかし、施術を受けるたびに痛みが強くなり、「これは何かおかしい」と当院にご相談くださいました。
当院での見立てと施術
お体を拝見すると、デスクワークでの食いしばり癖による「顎の緊張」と、長時間座りっぱなしによる「お腹(腸)の圧迫」が顕著でした。お尻そのものには、ほとんど原因がなかったのです。
そこで、まずはお尻へのマッサージを一切中止していただき、以下の施術を行いました:
- 頭蓋骨(顎)の調整
- お腹の筋膜リリース
- 内臓の位置を整える施術
施術後の変化
「あれ? お尻を触ってないのに、前屈が楽!」
施術直後、前屈をした時の突っ張り感が劇的に減少し、驚かれていました。 その後、3回の施術で顎と内臓のケアを徹底したところ、「ダンスのレッスンに復帰できました!」と嬉しいご報告をいただきました。痛みが出にくいお体へと変化されたのです。

まとめ:その痛み、「教科書通り」のアプローチで本当に治せますか?
坐骨神経痛において、痛い場所(お尻)は「被害者」であり、「犯人」は別の場所に隠れていることがほとんどです。
- 顎の食いしばり
- 内臓の疲れ
- 足首の崩れ
これらを無視して、痛い場所ばかりをグイグイ押したり無理に伸ばしたりすることは、プロとしてリスクが高すぎます。
「どこに行っても変わらなかった」と諦める前に、一度、全身のつながりから原因を探してみませんか?
西葛西駅から徒歩2分のカミヤ治療院・スクールでは、あなたの生活習慣や姿勢から「真犯人」を見つけ出し、根本からの改善をサポートします。
痛みを我慢しなくていいんですよ。 一緒に、当たり前の生活を取り戻しましょう。
神谷 昌志
カミヤ治療院の院長。「あなたが回復すれば、あなたの周りも元気になる。」をモットーに、心身に悩みを抱える多くの人たちの回復をサポートしている。
整形外科 理学療法室勤務
平成7年 東京医療福祉専門学校卒業「鍼灸・マッサージ師免許」取得
平成18年より 江戸川区西葛西に「カミヤ治療院」2名で開業
