デコルテの施術なのに腕から? 片側の巻き肩と「肋鎖靱帯」の不思議な話

鎖骨と腕が見える白いノースリーブ姿の女性と「デコルテなのに、なぜ腕から?」の文字を配した美容記事のAIイメージ。

アイキャッチはAIによるイメージです。実在の施術例や施術結果を示すものではありません。

片側だけ、そっと調整してみる。

すると、巻き肩が少し和らぎ、胸が自然に開いたような姿勢に見えることがあります。

右と左を見比べると、その違いが分かりやすい。

私が試しているのは、強い力で肩を後ろに引っ張るような方法ではありません。

しかも、デコルテのことを考えながら、腕から調整することもあるのです。

「なぜ腕から?」

そう思われるかもしれません。

実はそこに、私が長年探究してきた身体調整の面白さがあります。

鎖骨の下に、知らなかった靱帯があった

デコルテというと、まず思い浮かぶのは鎖骨のラインでしょう。

その鎖骨を胸の中央へたどってみてください。

鎖骨の下には、一番上の肋骨があります。

この二つをつないでいるのが、肋鎖靱帯(ろくさじんたい)です。

肋鎖靱帯の位置関係を示す解剖イメージ・模式図
記事理解のための解剖イメージ・模式図です。美容効果や作用を示すものではありません。

私自身、最初は聞き慣れない名前でした。

難しい解剖学の話にする必要はありません。

鎖骨は、肩や腕を動かすときに一緒に動きます。その動きを支える靱帯が、鎖骨の下にもある。

まずは、それだけ知っていただければ十分です。

この構造を知ったとき、私は考えました。

「いつもの方法で、この靱帯を意識してみたらどうだろう?」

なぜ腕に触れているのか

私の施術では、身体の組織を頭の中に立体的に思い描きます。

そして、その名前を小さく囁きながら、ごく弱いマニピュレーションを行います。

右側と左側では、手の動かし方にも自分なりの法則があります。

でも、手の動きだけが私の技術ではありません。

そのとき何をイメージしているか。

どのような感覚を手で受け取っているか。

そして、言葉やエネルギーに関する独自の考え方も、私にとっては大切な要素です。

肋鎖靱帯を意識するときも、必ずその場所へ直接触れるとは限りません。

腕から、ごく弱い調整を行うこともあります。

触れているのは腕。

意識しているのは鎖骨の下。

そこが少し不思議なところです。

片側だけ試す理由

私は、身体の左右を比べることを大切にしています。

両側を一度に調整してしまうと、どこがどう違ったのか分かりにくくなるからです。

そこで片側だけ試し、反対側と見比べます。

肋鎖靱帯を意識した調整でも、巻き肩の見え方が変わり、胸が開いたような姿勢に感じられることがありました。

スタッフや生徒さんに試した際にも、上がったように感じるという感想を聞いています。

もちろん、この感覚だけで、靱帯そのものが動いたとか、特定のエネルギーが作用したと断定することはできません。

それでも、私はこうした小さな変化や感想を見過ごしたくないのです。

何か違って見える。

受けた人も、何かを感じる。

そこから、次に何を確かめるかを考えていきます。

デコルテを見る目が変わるかもしれない

美容施術者の方なら、デコルテを美しく見せるために、鎖骨のラインや肩の位置を意識することがあると思います。

でも、私が試しているのは、ただ肩を引いたり、胸を張らせたりする方法ではありません。

目に見える姿勢だけでなく、その奥にある組織を思い描く。

そして、離れた場所からでも、ごく弱い調整を試してみる。

それで何が起こるのかを、自分の感覚と受けた方の反応から確かめていく。

同じ手の動きを見ただけでは、私が何を意識しているかまでは分からないかもしれません。

「どうして腕からなの?」

その疑問を持っていただけたら、まずはうれしいです。

私の身体調整には、まだ言葉だけでは伝えきれない部分があります。

だからこそ、美容施術者の方にも、実際の身体の感覚を通して、この発想の面白さを知っていただきたいと思っています。

※本文は筆者の臨床観察と施術を受けた方の主観的な感想です。巻き肩の改善効果、肋鎖靱帯への直接作用、独自のエネルギー作用や再現性を医学的に証明したものではありません。

神谷 昌志

神谷 昌志

カミヤ治療院の院長。「あなたが回復すれば、あなたの周りも元気になる。」をモットーに、心身に悩みを抱える多くの人たちの回復をサポートしている。

【経歴】
整形外科 理学療法室勤務
平成7年 東京医療福祉専門学校卒業「鍼灸・マッサージ師免許」取得
平成18年より 江戸川区西葛西に「カミヤ治療院」2名で開業

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