「腕を下ろすと太く見える!」二の腕のお肉、揉むだけでいいのでしょうか?

アイキャッチはAIによるイメージです。実在の施術例や施術結果を示すものではありません。
二の腕が気になるとき、肘から先にも目を向けてみる
鏡の前で、腕を上げてみる。
それほど気にならない。
ところが、腕を自然に下ろした途端、二の腕の外側がぽこっと張り出して見える。
「この部分さえすっきりしたら、ノースリーブも着やすいのに……」
そんなふうに感じる女性は、少なくないと思います。
周囲には気づかれにくい違いでも、ご本人には大きな悩みだったりします。
特にブライダルエステでは、腕を下ろしたときのラインは気になるところでしょう。
では、この二の腕をすっきり見せたいとき、どこを施術しますか。
やはり二の腕のお肉を揉んだり、脇の方へ流したりするでしょうか。
でも私は、ここで少し意外なところに注目してみたいのです。
二の腕が気になるのに、肘から先を見てみる。
ちょっと不思議でしょうか。
手のひらの向きで、腕の見え方は変わる
まず、自分の腕を身体の横に下ろしてみてください。
そして、手のひらを前に向けたり、身体の方に向けたりしてみます。
肘や肩の向きも変われば、二の腕の輪郭が少し違って見えることがあります。
お肉の量が急に変わったわけではありません。
腕というのは、肩から肘、手首まで、つながって動いているからです。
実は私は、施術の際、肘から手首までの部分にある、ある組織をよく意識しています。
それが「前腕骨間膜(ぜんわんこつかんまく)」です。
名前は難しいですが、まずは位置を思い浮かべてみてください。
肘から手首までには、骨が2本あります。
その2本の骨の間に、丈夫な膜が張られているのです。
これが前腕骨間膜です。
私は臨床でも、この膜を意識した調整をよく行っています。
では、なぜ二の腕の話で、この膜が出てくるのでしょうか。
二の腕の中にも、見えない仕切りがある
今度は肘より上を見てみます。
二の腕の中には、筋肉を区切る丈夫な膜があります。
「上腕筋間中隔(じょうわんきんかんちゅうかく)」と呼ばれる組織です。
簡単にいえば、二の腕の内部にある仕切りのようなもの。
つまり腕には、肘から先にも、二の腕の中にも、丈夫な結合組織があるわけです。
私は、ここに興味を持っています。
実際によく調整している前腕骨間膜。
そして、二の腕の中にある上腕筋間中隔。

この二つを一緒に考えてみたらどうでしょうか。
肘から先も含めて、腕全体の形や向きを観察してみる。
そんな視点です。
ただし、前腕骨間膜や上腕筋間中隔の状態が、二の腕の太さを決めていると確認されているわけではありません。
これは、私自身がこれからさらに考えてみたい施術上の着眼点です。
ただ、二の腕のお肉を揉むという発想だけでは出てこない考え方だと思うのです。
揉む力を増やすより、イメージを変えてみる
私の施術では、強い力で筋肉を揉むことを中心にしていません。
大切にしているのは、身体の中の組織を立体的に思い描くことです。
例えば、前腕の2本の骨の間に張られた膜。
その先には肘があり、二の腕には筋肉を区切る別の膜がある。
そうした構造を頭の中に描きながら、ごく弱い接触で指先の感覚を確かめます。
強く押し込むよりも、余分な力を抜いた方が、小さな動きや感触に気づきやすいと、私は経験上感じています。
私にとっては、どこを押すかだけでなく、どこに意識を向けるかも大切なのです。
ただし、こうした施術で二の腕の脂肪が減るとか、特定の膜が変化して細くなると確認されているわけではありません。
そこは実際の観察を重ねながら考えていく必要があります。
お客様が本当に気にしているのは、どの瞬間でしょうか
最後に、もう一度、鏡の前を想像してみてください。
腕を上げたときは気にならない。
でも、腕を下ろしたときだけ、外側が張って見える。
お客様が悩んでいるのは、案外その一瞬かもしれません。
だったら、施術者も腕を下ろした姿をしっかり観察したいものです。
肩や肘の向きはどうでしょう。
左右で違いはあるでしょうか。
手のひらの向きを変えると、ラインはどう見えるでしょうか。
そして、腕の中にはどんな骨や膜があるのでしょうか。
二の腕が気になるから、二の腕だけを揉む。その常識を少し離れてみる。
いつもの施術に、肘から先の身体観察という新しい視点を加えてみる。
そこに、美容施術者としての新しい発見があるかもしれません。
※本記事は筆者の施術経験と身体観察の考え方を紹介しています。結合組織への微細な接触による部分痩せや二の腕の引き締め効果を保証するものではありません。
神谷 昌志
カミヤ治療院の院長。「あなたが回復すれば、あなたの周りも元気になる。」をモットーに、心身に悩みを抱える多くの人たちの回復をサポートしている。
整形外科 理学療法室勤務
平成7年 東京医療福祉専門学校卒業「鍼灸・マッサージ師免許」取得
平成18年より 江戸川区西葛西に「カミヤ治療院」2名で開業

