くびれはあるのに、なぜか寸胴に見える。その理由、胸の下かもしれません

アイキャッチはAIによるイメージです。実在の施術例や施術結果を示すものではありません。
アンダーバストの広がりと、私が施術中に気にしている呼吸の話
ウエストは、それほど太くない。
横から見ると、ちゃんとくびれもある。
それなのに、正面から鏡を見ると、なぜか上半身が四角く見える。
「もう少し胸の下がすっきりしたら、きれいなラインになるのに……」
そんな悩みを持つ女性もいると思います。
気になるのは、お腹というより、胸のすぐ下。
アンダーバストのあたりです。
ここが横に広がって見えると、ウエストが細くても、寸胴な印象になることがあります。
では、これを何とかしたいとき、どうするでしょうか。
「肋骨が開いているから、締めればいい」
そんな発想になるかもしれません。
でも、私は少し気になるのです。
そもそも肋骨って、そんなに強く締めていいものなのでしょうか。
肋骨は、じっとしている骨ではありません
今、ご自身の胸の下に、軽く手を当ててみてください。
そして、ゆっくり息を吸って、吐いてみます。
胸の下のあたりが、小さく広がったり戻ったりするのを感じませんか。
肋骨は、呼吸とともに動いているのです。
骨というと、硬くて動かないものを想像するかもしれません。
でも、肋骨の前側には、弾力のある「肋軟骨(ろくなんこつ)」という部分があります。
さらに、胸とお腹を隔てる位置では、「横隔膜(おうかくまく)」という呼吸に関わる筋肉が働いています。

難しく考えなくても大丈夫です。
胸の下は、ただの硬い骨の輪ではありません。
息を吸ったり吐いたりするために、絶えず動いている場所なのです。
だから私は、アンダーバストの見た目を考えるときにも、呼吸のことが気になります。
施術中、私は呼吸をよく見ています
これは美容施術に限った話ではありません。
私は普段の臨床で、身体のさまざまな場所を施術するとき、呼吸の様子もよく観察しています。
スムーズに息ができているか。
どこかで引っかかるような感じはないか。
無理に息を吸おうとしていないか。
そうしたことです。
呼吸は、本人があまり意識していなくても、身体の状態を考える手掛かりになることがあります。
例えば、緊張しているとき。
気づかないうちに肩に力が入り、呼吸が浅くなっていることがあります。
反対に、ゆっくり落ち着いているときには、胸やお腹の動きが違って感じられることもあるでしょう。
もちろん、呼吸だけでアンダーバストの形が決まるわけではありません。
美容の施術でも、見た目とあわせて呼吸の様子を観察したいと思っています。
形を変えようとする前に、動きを感じてみる
私の施術は、強く押し込んで骨の位置を変えようとするものではありません。
接触は非常にソフトです。
身体が強い刺激に身構えないよう、余分な力を使わず、ごく小さな動きに注意を向けます。
例えば、胸の下に触れる場合も、肋骨が呼吸に合わせてどう動いているか。
右と左で動き方に違いがあるように感じるか。
そんなことに興味を持ちます。
そして、肋骨の周りや、その奥に広がる横隔膜の形を頭の中で立体的に思い描きます。
私は、こうしたイメージと指先の感覚を組み合わせることを大切にしています。
ただし、横隔膜をイメージしたから肋骨の幅が狭くなるとか、アンダーバストが細くなると証明されているわけではありません。
むしろ私が伝えたいのは、見た目ばかり追いかけて、呼吸を妨げるような施術にはしたくないということです。
きれいなボディラインと、気持ちよく呼吸できる身体
美容サロンで、ウエストやアンダーバストのケアを行うとします。
施術が終わって鏡を見る。
そのとき、お客様は当然、見た目の変化を気にされるでしょう。
でも私は、もう一つ確かめたいことがあります。
「呼吸はしやすいですか?」
ということです。
深く吸おうとして苦しくないか。
息を吐くとき、余分な力が入っていないか。
身体が楽な状態で立てているか。
もちろん、呼吸がしやすくなったことと、ウエストが細くなったことは別の話です。
ただ、美容の施術だからこそ、形だけでなく、身体を動かしたときの感覚にも目を向けてよいのではないでしょうか。
肋骨を外からぎゅっと押さえるより、まず呼吸を観察する。
胸の下の構造を頭の中で思い描きながら、ごく弱い接触で身体の小さな動きに気づく。
私は、こうした方法にも美容施術の面白さがあると思っています。
胸の下のラインが気になったら、形とあわせて「息をしている身体」も見てみる。
アンダーバストという身近な美容の悩みが、施術者の身体の見方を広げるきっかけになるかもしれません。
※本記事は筆者の施術経験と身体観察の視点を紹介するもので、肋骨の矯正やアンダーバストのサイズダウン効果を保証するものではありません。胸郭を強く圧迫する施術は避ける必要があります。
神谷 昌志
カミヤ治療院の院長。「あなたが回復すれば、あなたの周りも元気になる。」をモットーに、心身に悩みを抱える多くの人たちの回復をサポートしている。
整形外科 理学療法室勤務
平成7年 東京医療福祉専門学校卒業「鍼灸・マッサージ師免許」取得
平成18年より 江戸川区西葛西に「カミヤ治療院」2名で開業

